クランクイン!トレンド
  •  高校生の頃にゲーム実況を始め、今やSNS総フォロワー数300万人を超える人気配信者となったスタンミじゃぱん(以下、スタンミ)。モデル業やハイクオリティーなコスプレでも注目を集める華やかなルックスを持ち合わせながら、気取ったところがなく、リスナーやファンに寄り添う温かさと明るさが人気を博している。そんなスタンミだが、高校時代に本態性振戦という病気が発覚した過去を持つ。病気のせいで両手が細かく震えるようになったスタンミは、子どもの頃から夢見ていた“俳優になる”という夢にふたをし続けてきた。長い間、自分の夢から目をそらしてきたが、突如転機が訪れた。本態性振戦の新しい治療法が日本でも受けられるようになり、手術の結果、病気を克服したのだ。こうしてファンと一緒に夢に向かって再チャレンジする「スタンミプロジェクト」が始動。スタンミが主宰を務めるラブストーリーミュージカル『H12』が6月13日(金)から6月16日(月)まで、東京のすみだパークシアター倉で上演される。今回クランクイン!トレンドはスタンミにインタビューを実施。子どもの頃から夢見ていた“俳優”への思いや、ミュージカルにかける思いを聞いた。型破りな夢のかなえ方には、新海誠の影響もあるそうで…。(取材・文=阿部桜子 写真=上野留加)
    ■「いろんなものを諦めた」挫折の過去
    ――2021年と今年の4月に2度手術をし、片手ずつ手の震えを改善したというスタンミさん。頭蓋骨に穴を開ける大手術だったそうですが、それを乗り越えてでも、再チャレンジしたかった俳優の夢を志すきっかけはなんだったのでしょうか?
    スタンミじゃぱん(以下、スタンミ):子どもの頃から夢見ていたのですが、当時は「俳優になりたい」というよりかは「あの映画のあのキャラクターに僕がなったらどうなるんだろう」という感覚に近かったかもしれません。
    小さい頃、母が『タイタニック』を見に映画館へ連れて行ってくれて、書道もピアノも落ち着きがなかったのに、『タイタニック』だけは3時間もあるにもかかわらず、イスに座り続けていたみたいです。
    ――お母さんのチョイスが割と大人向けですね。
    スタンミ:母が見たかったんだと思います(笑)。母は『劇場版 ポケットモンスター』シリーズの1作目から10作目くらいまで、毎年映画館に見に連れて行ってくれていました。それから家の近くにレンタルビデオ屋さんがあったのですが、毎週休みの日には1本借りて映画を見ていました。それも『ボーン・アイデンティティー』とか完全に親が見たい作品で、小学生ながら「分からん」と思いながら見てました。僕、小学生で『ボーン』シリーズ制覇していましたもん(笑)。
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